助かる晴れ

 昨晩のこと、組長さんから1通のメールが届いた。


「明日、オケカラや!」


 最初何を言っているのか理解できなかった。しかし彼の性格、行動パターンを考慮するとひとつの答えが導き出された。
 カラオケに誘われている。間違いなかった。オケカラ→カラオケの推理は正解とみていいだろう。TAKA氏に確認のうえ、彼の運転で僕らはカラオケという名の接待へと行くこととなった。
 カラオケに呼ばれていたのは桃源郷の民2人、狭山市民2人、そしてバイト好きな筋肉質の5人であった。みな愛想笑いの達人ばかりだ。
 組長の歌の最中、UFOから何かがはみ出していた気がするがおそらく木の精であろう。POPSTARなダンスは実に盛り上がったように見えて、傍から見ればただの変態集団に違いなかった。客観的な視線を持たない人間でよかったと、このときほど強く思ったことはない。


 なぜか途中で消えてしまった組長を忘れ、呼び出され組の5人でロッテで遅すぎる昼食をとった後、帰宅。今回のカラオケの言いだしっぺがじつはバイト好きの筋肉質さんであることをロッテで初めて聴かされた僕は動揺を隠しきれなかった。そしてほっと胸を撫で下ろしたのだった。


 本当は、今日はDVD『kanon3』の発売日だったので、立川に買い物にいくはずだった。だが、僕は趣味よりも友情と思しきモノを優先させたのだった。これはただの気まぐれであることをここに宣言しておく。僕は愛や友情、努力などといったジャンプっぽいものとは無縁である。
 京アニkanonは初回限定版を入手しなければ、きっと死ぬまで後悔することになる。明日こそ買いに行かなければならない。


 携帯の機種変をやめた。理由は、お安くしてくれると言っていた方のお店に在庫が無かったためである。色々と変化していくのは体力とお金を要する。僕にはそのどちらもかけている。いわゆる甲斐性無しである。