晴れ

 完結祭のため、文章を書いては消すという愚かな行為を繰り返した。意味も無く完璧主義なところがある僕は、絵にしても文章にしても、自分の納得いく一線が引けないと満足できない不憫な体質なのである。読み返しては修正しているので遅々として進まない。だからといって完成品が素晴らしいかと言うと、実際大した事無い。結局僕には才能も努力もありはしないのだ。そろそろ諦めるべきだと思う。
 兄様の学校で体育祭が行われたらしい。帰ってきた兄様は真赤に染まっていた。互いの返り血を拭う間もない壮絶な戦いを物語っていた。高校時代の自分にたりなかった闘志なるものをそこに見た。