再開すると言っておきながら、申し訳ない

 昨日をもって、ここ半月あまりの怒涛の日々は終わりを告げました。僕個人のやったことは極々些細なことでしたが、仲間達の行動ひとつひとつの積み重ねが最高の結末をもたらしたと信じています。最高の夜でした。
 疲れて寝てしまった昨日は日記をかけませんでしたが、一日遅れで御祝いを。
 誕生日おめでとう、御三方。超お疲れ様、超編集長。君達に安らぎに満ちた眠りが訪れたことを願います。


 さて今日の話。
 学費の振込みだ何だで、僕の通帳という辞書から『3桁以上の残高』という単語が消えたのは月曜日、2日前のことでした。わずか百数円の通帳では心もとない、と言うか年金やらピアノのレッスン代やら色々登録している月払いの請求が滞ってしまうのが大問題です。もし振込みが遅れたら社会不適合者の烙印が、自称ではなくなってしまいます。
 僕は焦りました。自分で自分を罵るのには慣れていますし楽しいのですが、他人から罵られると僕はこの上なく落ち込みます。子供用行水プールよりも僕の心は浅く、11月の冷え込みでうっかりと張ってしまった気の早い薄氷よりも僕の心は脆いのです。懸念が事実に変わった瞬間、きっと僕は首を釣ることでしょう。それだけは避けなければなりません。
 そして今日、末日払いのバイト代を別銀行から早速降ろして支払用銀行のATMに男らしく爽やかにぶち込んでやった時に事件は起こりました。
 バイト代から4万円抜き出しATMに投入。とりあえず4万入っていれば安泰です。これで大丈夫と安堵して、ATMが軽やかにお札を数える音に初夏の風のようにハミングを合わせていました。鈴の鳴るように美しい電子ボイスがお預入れ金額の確認を求めてきたので、男としてきっちり表示されている4万円という文字を認知してから、確認ボタンを繊細な指先が奏でる旋律のように押しました。
 明細を発行しますか?との問に、否と答えようとした瞬間、我が目を疑いました。
『残高26,×××』
 何かが起きていました。理解できません。ここで何かが起きているというのは分かるのですが、何が起きているのかが分からないのです。
 僕は確かに4万入れて、4万入れたと彼女も確認して、してなんで次の瞬間2万になっているんだろう。消えた1万4千。僕のバイト3日分とちょっと。
 動揺のままH塚氏にメール。動揺していたため、きっとろくでもない内容を送信したと思われる。
 はぅ、1万6千円っぱかし手数料と取られたと諦めるしかないのでしょうか……。