突如として訪れる危機

 突然部屋の整理が始まった。
 兄様の気まぐれであったが、かなり大がかりなものだった。
 あちらこちらを引っ掻き回し、捨てていく。
 このままではまずい。
 このままでは僕のエッチな同人誌まで捨てられてしまう。
 まっこまこりん♪していたパソコンを切り、自ら片付けに加担。
 なんとかレッドゾーンを死守しつつ今に至る。


 片付けの途中でミニ四駆を捨てることになった。
 当時あれだけの熱意を注いだもの。
 捨てるのは正直忍びない。
 でも邪魔なので捨てた。
 好きな気持ちはいつかは消えるものだけれど、好きだった記憶はなくなりはしない。
 もうミニ四駆で遊ぼうという気持ちは失ってしまったが、あの頃楽しんだのは本当にいい思い出である。
 今はまだ傍らでビニール袋に突っ込まれているミニ四駆に感謝して眠ろうと思う。