9月も終わり

 もう9月も終わりですね。
 段々と朝晩が冷えてきた気もします。
 寒いのは苦手です。
 入念にアップしないと、運動ができないから。
 ある意味、これからが社会人としての本当の戦いなのかもしれません。
 果たして僕は社会人一年目の越冬を無事クリアすることができるでしょうか。


 怖い話の続き。
 昨日、怖い話はテンプレートと書きました。
 いたって単純なんですよ。人間の心理というものは。
 だから怖いと思わせる流れはテンプレートとして用意できてしまう。
 それゆえに、怖い話を、"テンプレート"を知ってしまえば落ちは簡単に読めてしまいます。


 例えば。

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 かつて憧れた大人になったところ、労働という義務を負ってしまった僕は、今日も謂われなき叱責を受ける業務を終了させ自宅にたどり着いた。
 今日も疲れた。
 大学時代から付き合い続け、同棲していた彼女とも、つい先週別れてしまったし、余計にくたくただった。
 最後に口論になって、結局別れの挨拶もろくにできなったっけ。
 吸い込んだ空気すら重たく感じられ、ため息がこぼれる。


 人間の習慣とは恐ろしいもので、どんなに疲れていても郵便受けを覗くという行為を怠ることはないらしい。
 いつも僕はマンションの広告やら宅配ピザの広告やらを丸めて屑かごに捨て、デリバリーヘルスの小さな名刺広告をチラ見するのだ。
 だけど、ここ1週間は習慣ではなく郵便受けを覗いていた。


 いや、確かに郵便受けを覗く行為は習慣なのだけれど、意識して中身を確認しているのだ。


 「今日も、入ってる」


 消印なし、差出人なし、シンプルで装飾もない白い封筒に、ほのかに香るオレンジのノリ付け。
 7日前から毎日投函されている手紙が、今日もあった。


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 続けたいけど寝ないと駄目な時間になってしまった。


 とまあ、ここまで書いただけで、もう落ちは読めてしまいます。
 テンプレートですから。
 だからこれを怖い話にするためには、さらにテンプレートを重ねなければなりません。


 それはまあ、また明日。