ふぐ

 ふぐを食べました。諸々の事情により、どうして食べるに至ったかは語れませんが、ふぐを食べました。
 僕が一切れのふぐ刺しを口に含むと豊かな甘みが口内に染み渡り、脳みそからはドーパミンやらアルファーファやらアドレナリンやらサッカリンやらがそれはもう放出し放題出血大サービスの開放し放題でした。僕がパチスロッターであれば飛びついていたところでしょう。
 ふぐ、それは庶民が口にしてはいけない禁断の味でした。将来、自分の娘に、ふぐを食べたことがあるんだぜ。と言って自慢しようと思いました。