缶詰

 缶詰は美味しい。ただの鯖の味噌煮もきこきこと開けて食べるだけでこの世に二つとない絶品へと昇華するのだ。
 ただ、教習所に缶詰にされたのはいただけなかった。担当教官に「じゃあこの日までに学科を終わらせてね」なんて軽い調子で殺人的なノルマを課せられてしまったため、タイトなスケジュールを組まなければならなくなってしまったのだ。月曜日の野球も、午前中に学科を受けて練習後にまた学科と今度は技能も受けないといけなかった。昨日の皆様の励ましがなければ、たぶんノイローゼになって首を吊っていただろう。危ないところであった。
 思うのは、人間その気になればやれるということ。僕は嫌いなことはさっさ終わらせるタイプである。
 殺られる前に殺れ。というわけで、時間の許す限り教習所に通いつめ、ぱぱっと、免許を取得しようと思う。