朝起きたら学校が終わっていた

 目を覚ました。久しぶりになんだかすっきりした目覚めだった。目覚ましよりも早く起きてしまったのか、これなら少しくらい早くても起きてもいいな、とか思いながら時計に手を伸ばし文字盤を確認した。
 (;゜д゜)つ□
 固まった。人間窮地に直面するととりあえず動けなくなるらしかった。これからは、車に迫られて自転車から降り立ち止まるおばさんライダーを馬鹿には出来ないなと思った。
 なんて冗談はどうでも良くて、目にした時刻は授業にどう頑張っても間に合わない時間。本日の授業はそれでお仕舞い。背筋か冷たくなるのが分った。一気にすっきり感も吹っ飛んで、後に残ったのは嫌な冷や汗だけであった。
 昨日、エイトさんが寝坊で学校に行けなかったと言っていた。ははぁ、アホやってるな〜と笑っていたのだが、まさか翌日に自分が同じ目に会うとはお釈迦様も知らぬ仏状態であった。もう二度と、こんなことが起こらないように早寝を心がけようと誓った。


 バイト先で、「カノソ君の、『〜よ』がいいね。語尾に『よ』って付くのが優しそうな口調でいいってS村さんが言ってたの」と言われた。意味が分からなかった。