目が覚めたときに髪の毛が邪魔だなと思ったので美容院に行った。ざっくりと切り刻まれる。僕の髪をカットしてくれたお姉さまは、始めは接客言葉の丁寧語だったのだがお会計をするころにはすっかりお姉ちゃん言葉になっていた。おそらく彼女が昔飼っていた犬に僕がそっくりだったのだと思われる。鏡越しの会話で犬が元気だったころのことを思い出してしまったのであろう。ご主人様に別れを告げる気分で美容院を後にした。
 帰宅してからはひたすらにネットワークウォークマンに音楽を転送し続けた。テスト勉強はしなかった。今から寝るまでと、明日一日はがっつりと勉強をするつもりだ。くれぐれも邪魔をしないで欲しい。