どうでもいい話。

 最近、バイト先でやたらと「韓国ドラマ“春のワルツ”の主演男優に似ている」と連呼されている。主演ということは格好いい男性なのだろう。普通なら褒め言葉にも聴こえるかもしれないが、そうはいかない。
 僕は高校時代に「歴史の教科書に載っていた北京原人に似ている」と言われた男である。実際、北京原人にそっくりだと毎朝鏡を見るたびに驚いている。いや、むしろ鏡そのものに驚いている。
 そんな原人を捕まえて、韓国俳優とは……、からかっていることは火を見るよりも明らかである。そんなにおだてられて調子に乗った僕を笑いたいのだろうか。
 だが僕は大人なのでにこやかに対応する。