岩手旅行記4

 龍泉洞三王岩と、アグレッシブに活動した僕らは、半ギレで晩御飯を食べ(エイト日記参照)ホテルルイズへと戻りました。
 一日運転しっぱなしだった係さんはもちろんのこと、ほとんど寝ていない僕や、車の揺れで体力を消耗したエイトさんも、もう眠くて眠くて仕方がなく、何事もなく早々と眠りに就いたのでした。
 早々に眠りに就いたのでした。


 翌日、僕らの街へ帰らなければならない日。
 帰路の途中にある、花巻温泉、平泉は中尊寺金色堂
 その二つが目的地でした。


 道中、僕と係さんはエイトさんに贈る誕生日プレゼントについて話し合ったりしてました。
 本人がいる目の前でそんな際どい会話ができる理由は、察してください。

 それにしても、田舎は一本道が多いです。
 他に何もないという、開放的な一本道です。
 ドライブとしても楽しめる、素敵な場所だと思います。
 もちろん、僕は運転していないからというのはありますが。


 さて花巻温泉と一口に言っても、それは花巻温泉一帯の温泉地という意味でして、実際には沢山の温泉が点在しています。
 今回は旅行誌に載っていたホテルの温泉へ日帰り入浴しようと、当たりをつけていました。
 広々とした浴場に、小川のせせらぎが耳にも気持いい露天風呂。
 期待するな、という方が無理というもの。
 まあ、結論からいえばその温泉には入れなかったのですが。
 というのも、到着目前になって僕のシックスセンスが警告を挙げまして。
 嫌な予感がたまらないのでホテルに電話してみると、案の定でした。
 今日は夕方まで入浴は無理という無慈悲な言葉が音の悪い携帯から発せらます。
 いやまあ、たいして痛くなかったんですけどね。
 先述したように、温泉は一杯あるので。
 結局日帰り専門の銭湯みたいな温泉に入ってきました。
 お湯に湯の花がふよふよしていて、一見すると××にしか見えなかったけれど、気持ちよかった。
 あ、温泉での係さんの写真を期待しても無駄だよ? 写真なんてもちろん撮ってないんだ。 犯罪になっちゃうからね!


 温泉で春日部から来たおじさんと秋田の温泉についてレクチャーされたり、湯上りにお姉さんと目があったりしつつ、温泉編は終了です。


 あのお姉さん、僕の自意識過剰ではなく、間違いなく僕のことをかなり意識していました。
 玄関から出る時にお互いに微笑みあって別れたのですが、あれで良かったのでしょうか。今となっては、いい思い出です。
 ところが、そういうのを自意識過剰と、世間一般では言うらしいです。
 エイトさんが「そんな女の人はいなかった」と言っていたので間違いないみたいです。


 次回、中尊寺で心の洗濯編