マックシェイク

 家の階段にマックシェイクが供えてありました。
 この家、何か階段で悲しい事件でもあったのでしょうか。
 2階へあがる階段の一段目に、ストロベリーマックシェイクが、ちょこんと鎮座している様はなんともシュール。
 下の家の住人はいったい何がしたいのか、謎は深まるばかりです。


 彼らは階段の一段目を、どうもゴミ箱かなにかと勘違いしている模様。
 痰が吐き捨てられているのは日常茶飯事ですし、ガムもここに吐き捨てるのが慣習のようです。
 もしかしたら、家に入る前に痰やガムを吐かないといけないルールなのかもしれません。
 僕も従うべきなのかもしれませんが、幸いガムを噛む習慣はありません。
 人間としての尊厳を守れそうです。
 母様、僕を産んでくれてありがとう。


 明後日は燃えるゴミの日なので、まだマックシェイクがあるようなら捨てなければなりません。
 彼らはこの階段を使わないけれど、僕は毎日使いますからね。
 綺麗にするのは僕の義務。
 うん、間違ってない。
 誰も間違っていない。