味噌

 味噌が美味しい。
 むしょうに味噌が食べたくて仕方がない一日だった。
 帰宅して一目散に冷蔵庫を開け放ち、味噌を舐めた僕を誰が笑えるだろう。
 味噌パワーが充填されると、今度は全身が梅干しを欲した。
 はちみつに漬けた軟弱な梅干しではなく、耳の下が痛くなるほどすっぱい梅干しだ。
 冷蔵庫にはそれがある。
 よだれをまき散らしながら貪った。


 いよいよ頭がおかしくなっていたらしいが、日本の伝統食品によって一命を取り留ることができた。
 僕はもう大丈夫。
 ありがとう、味噌。
 恩にきる、梅干し!