誕生日

 今日は愛する母様の誕生日であった。プレゼントは何が欲しいのか?と訊ねると、「安息の日々」と返答された。僕は何も言えなくなった。
 子育てには息をつく暇がないと常々溢している母様。これは暗に「早く家をでて自立してくれ」と言われているのだと気づいた。両親の脛に噛り付きチュウチュウ吸いまくっている僕には無理な話であった。
 とりあえず、バースデーケーキを焼いて機嫌をとり、教習所へ逃亡した。