いつからであろうか

 いつからであろうか。小石の目から生気が失われたのは。
 ただ虚空を反射するだけの瞳はビー玉に等しく、だらしなく開いた口からは留まる術もなく唾液が垂れ流れる。
 力ない右手に握られるペンは小刻みに震えている。
 このような状態でイラストを描くことなどできようか。
 いや、できる! できるのだ!
 虚空を見つめる瞳はいつからか二次元のみを映し出し、ペンを握る腕は脱力から生み出されるやわらかいタッチを実現している。
 今や小石は人ではない。
 完璧、完全なまでに二次オタとなっていた!!