2者面談

 プロジェクトマネージャーの方と2者面談を行うことになった。
 今後の身の振り方を相談できるらしい。
 これはあれだ、要するにビジョンを聞かれているわけだ。
 ここでの返答如何によって、社内評価が下されるということだろう。
 となれば、下手なことは言えない。
 与えられた仕事を行い、少々サボり、気が付けば定年だった。
 などとは口が裂けても言ってはならない。
 積極的にプロジェクトに参加し、未修得の言語も自主的に学ぶことでどんな仕事にも対応できるようなり、システム設計にも深く関わりプロジェクトの中心人物になれるようになりたい。
 こう言わなければならない。
 だが困った。僕にはこんなこと口が裂けても言えない。
 上司を納得させつつ、自分の身の丈にあった展望を語る。
 明日までになんとか妙案を考えておかなければ……。


 しかし、2者面談とか中学生っぽくて何だか笑える。
 ほんとに、社会は学校の延長なんだなー。とか。